【秦基博】「僕らをつなぐもの」の歌詞と意味を考える
秦基博さんのバラード「僕らをつなぐもの」を演奏してみました。
アコギ・ボーカル・鍵盤の3人編成です。
今回は珍しく歌詞やその意味、内容について感想を書きたいと思います。
この曲を聴いた私の感想は「儚いカップルの歌だなぁ…」でした。
歌詞は男性目線で描かれています。
曲を意識せずに流して聴くと「幸せそうなカップルの曲」かな?と思うかもしれませんが、私は全くの逆で「先のないカップルの曲」と思いました。
付き合ってはいるけれど…男性側の迷いが強く色濃く出ているなと感じたからです。
「黄色信号から赤信号に代わるときに決まってキスをする」というのもパターン化しているような気がします。あまり感情の籠っていないキスに感じました。
「触れる指先から感じる温もり」もあるけど、それだけでつながっているわけじゃないっていうのも<愛情表現>といわれる「行動」と「想い」だけでは「人と人はつながっていけない」ということを言いたいんじゃないかと思っています。
「愛していると言われても」「手を握ってきても」「一緒に帰っても」…それらは確かに愛を感じるのですが、それだけでは一緒にいられないんだということなんだと。
じゃあ、愛以外に何が必要なのかというのは・・・それはその人それぞれなのでわかりません。
ですのでこの曲は
「僕らは愛でつながっている、それ以外でも僕らを繋いでいるものはたくさんある!二人でいよう!」というポジティブな曲ではなく
「僕らは愛でつながっている、だけどそれだけでしかつながっていない。本当は他にもいろいろあるよね?もう別れちゃうかも」というネガティブな曲なんだと思っています。
登場人物の男性は曲の最初から最後まで一貫して二人の関係に不安を感じているのが読み取れます。
「来年も同じ花が見れるよね?」という彼女の問いかけに「とりあえず頷いている」だけですし。
そう考えると、音楽アレンジ的にもイントロからすでに悲し~~~い雰囲気が満載です・・・とても幸せなカップルのワビサビを表現しているようには思えません。
「関係は不安定で上手くいっていないけれども、何とか二人で生きていこう」とか「こんな状況でも何かいいことあるさ、二人でがんばろう」とか「こんな僕でごめんね、でも君は大事なんだ」とかそういう歌はよく聞きますが、この曲のように幸せそうに感じる歌詞内容でカップルの儚い恋(男性側の不安や自身の無さ)を表現しているという曲は割と珍しいかと思います。
男性目線の曲なので、女性側がどう思っているのかはまったくわかりませんが。
この先、別れてしまうのか、それとも不安を抱えたまま付き合っていくのか、なにか特別なことがあって幸せなカップルになるのか、どうなるんでしょうね。
私は「別れる」か「不安を感じながら付き合っていく」に1票です(笑)
では、ボーカルやピアノがそんな気持ちで演奏しているかはわかりませんが、そういう視点で曲を聴いてみてください。
「僕らをつなぐもの」
この記事へのコメントはありません。